「こどもはおとなのミニチュアではない」小児外科を説明するときによく使われる言葉ですが、これほど適切に小児外科の特質をあらわした言葉はありません。こどもはおとなに比べてからだが小さく、とくに新生児・未熟児では非常に繊細な手術のテクニックが必要です。おとなの手術と同じ方法ではこどもの手術は行えません。
しかしもっと大事なことは、こどものからだはおとなのように完成したものではないことです。肺・腎臓・肝臓など身体のあらゆる臓器が発育の途中にあり機能が未熟です。また、身体の機能の調節のしかたもうまくありません。しかも、発育に伴ってこれらの機能はどんどん変化してゆきます。このような子供の特徴を十分に知った上で手術前後の治療をしなければなりません。薬の使い方・点滴のしかたなどあらゆる面でおとなの常識は通用しません。これが小児外科が独立した大きな理由です。
また身体の発育だけでなく、こどもは精神的・心理的にも発育の途上にあり、この点も十分に考慮しなければなりません。手術という、こどもにとっては大きな試練を無事に乗り切るための精神・心理的な援助も小児外科医は考えています。こどもについての専門的な知識を持った外科医、それが小児外科医であり、将来をになうこども達を誇りと情熱をもって治療しています。
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役 職 | 氏 名 | 認定医・専門医等資格 |
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部 長 | 池江 隆正 | ・日本外科学会 専門医 ・日本小児外科学会 専門医 |