TEL 0996-23-5221 FAX 0996-23-9797

〒895-0074 鹿児島県薩摩川内市原田町2番46号

がん診療連携拠点病院

 当院は平成20年、厚生労働省より「地域がん診療連携拠点病院」に指定されました。地域におけるがん診療の中核病院として、質の高いがん診療の提供と情報発信に努めています。

がん診療拠点病院とは

 全国どこの地域でも質の高いがん医療が受けられるよう、全国各地でがん医療の中心を担う病院をがん診療拠点病院として、厚生労働省が指定しています。
 鹿児島県では、県内の中心的ながん診療機能を担う都道府県がん診療拠点病院に鹿児島大学病院、2次医療圏内に指定される地域がん診療連携病院に済生会川内病院、鹿児島医療センター、鹿児島市立病院、今給黎総合病院の4病院、特定領域がん診療連携拠点病院(乳がん)に相良病院が指定されています。これらのがん診療連携拠点病院と連携協力して、鹿児島県のがん診療の充実と向上に努めています。

がん診療連携拠点病院の役割

  1. 診療ガイドラインに準ずる標準的治療等の医療提供
  2. セカンドオピニオン体制や地域医療機関との連携
  3. 医師、コメディカルを含めたチームによる緩和医療の提供
  4. 専門的ながん医療に携わる医師、コメディカルスタッフの配置と連携
  5. がん診療に係わる一般的な医療情報の提供や療養上の相談が行えるがん相談支援センターを設置
  6. 標準登録様式に基づく院内がん登録の実施
  7. がん予防や医療に関する情報提供

がん診療連携拠点病院としての連携体制

  • がん診断、治療の状況、段階に応じて各病院、施設、事業所などと連携を図っています。
  • がん診療連携パス(私の手帳)
    がんの患者さんが在宅で治療を続けるためには、多くの医療者による協力が必要になります。「私の手帳」は、多くの職種が患者さんの状況や情報を共有するためのツールです。
 「私の手帳」について(鹿児島大学病院サイトへ)

がん関連事業計画

事業の目的
  • 地域の皆様や、がん患者さんと家族の皆様ががんについて理解を深め安心して療養生活を送ることができるように取組んでいます。
  • 患者さんと家族に最新医療及び安心医療を提供できるように医療従事者の知識を深め質の向上とより良いケアが提供できるようにするための研修を行っています。
  • 多くの職種が患者さんの状況や情報を共有するためのツール、がん診療連携パス(私の手帳)を利用し専門医(拠点病院)とかかりつけ医のきめ細かい情報交換、対応を行っています。
事業内容
1. 患者さん・家族・地域住民に関すること
  • ①市民公開講座(1回/年)
  • ②花みずき会(患者会)(1回/月)
  • ③緩和ケア回診ラウンド・カンファレンス(1回/週)
  • ④がん相談室の運営
  • ⑤緩和カンファレンス(1回/週)
  • ⑥歯科医との連携カンファレンス(1回/月)
  • ⑦リレー・フォー・ライフ・ジャパンかごしま(がん征圧・患者支援チャリティーイベント)(1回/年)
2. 地域の各医療機関との連携に関すること
  • ①がん連携パス合同会議(2回/年)
  • ②北薩がん医療ネットワーク(3回/年)
  • ③在宅医療移行検討会(2回/年)
  • ④歯科医との連携カンファレンス(1回/月)
  • ⑤リレー・フォー・ライフ・ジャパンかごしま(がん征圧・患者支援チャリティーイベント)(1回/年)
  • ⑥がん相談支援センター部門会(2回/年)
3. 医療者の質向上に関すること
  • ①北薩がん医療ネットワーク
  • ②在宅医療移行検討会
  • ③消化器研修会(1回/年)
  • ④デスカンファレンス(4回/年)
  • ⑤緩和ケア研修(1回/年)
  • ⑥がん看護基礎研修(5回/年)
  • ⑦緩和ケア回診ラウンド・カンファレンス(1回/週)
  • ⑧歯科医との連携カンファレンス(1回/月)
  • ⑨地域がん研修会(1回/年)
4. がん医療機能充実に関すること
  • ①がん医療委員会(1回/月)
  • ②緩和ケアチーム定例会(1回/月)

がん診療内容

我が国に多いがんおよびその他の各医療機関が専門とするがんの診療状況(平成30年9月1日現在)

がん医療にかかわる医師

 がん関係の学会専門医を各診療科に有し、専門的技術・知識を有するコメディカルスタッフとともに高度で良質の医療を提供します。

医師名 対象部位 診断・治療領域
青﨑 眞一郎 消化器がん 消化器内科
松尾 隆志 子宮がん
卵巣がん
産婦人科
小野原 信一 肺がん その他 放射線科
有留 邦明 消化器がん 外科・消化器外科
伏谷 俊作 腎がん、膀胱がん
前立腺がん、尿路がん
泌尿器科

院内がん登録

 「がん対策基本法」に基づいた「がん対策推進基本計画」の中で、がん登録の推進が揚げられています。それに基づき、がん診療連携拠点病院である当院は、院内がん登録をおこなっております。
 院内がん登録とは、その施設におけるがん診療の実態を把握し、がん診療の質の向上とがん患者さんの支援をめざして活動をおこなうものです。がんの診断治療を受けた全患者について、がんの診断治療、予後に関する情報を登録する仕組みです。診療科や入院外来毎ではなく、腫瘍毎(1腫瘍1登録)の登録をおこないます。

1. 登録件数の推移・男女別登録数
2. 年齢階級別登録数
3. 発見経緯別登録件数(2018)

※発見経緯:がんと診断される発端となった状況を把握するためのもので、 最初に医療機関を受診したきっかけを示す。

4. 来院経路別登録件数(2018)

※来院経路:がんの診断・治療の為に、最後に当院を受診したルートを示す。

5. 症例区分別登録件数(2018)

※症例区分:がんの初回診断施設と初回治療施設を組合わせたものを示す。
※治療開始後:他施設にて既に初回治療が施行された後、当院で継続治療を実施したものを示す。

6. 部位別登録件数の推移

臨床研究及び調査研究

 臨床研究とは、病気の予防方法、診断方法及び治療方法の改善、病気の原因及び病態の理解並びに患者さんの生活の質の向上を目的として実施される人を対象とする研究のことをいいます。
 患者さんを対象に実施している臨床研究では、公的指針の定めに沿って患者さんの同意を取得した上で実施しております。
 当院で実施している臨床研究は以下のとおりです。

平成30年09月より
  • 1. 膵腫瘍性病変に対する超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)の有用性と安全性に関する多施設共同後方視的研究
  • (消化器内科 田口医師)
  • 2. 高齢者局所進行胃癌に対する術前化学療法としてのS-1+オキサリプラチン(SOX103)併用療法の安全性と有効性についての検討
  • (外科・消化器外科 有留医師)
  • 3. RF無線通信機能付きペースメーカー植え込み術時間への影響調査
  • (循環器内科 福岡医師)
平成29年11月より
  • 1. 肝門部悪性胆道狭窄に対する金属ステント複数本留置時の胆道内焼灼治療(多施設共同前向き観察研究)
  • (消化器内科 田口医師)
  • 2. 切除不能/再発膵癌に対するゲムシタビン+ナブパクリタキセル療法およびFOLFIRINOX療法に関する多施設共同後方視的研究
  • (消化器内科 田口医師)
  • 3. 胃癌による胃出口狭窄症に対する治療法の実態調査多施設共同、後ろ向きコホート研究
  • (外科・消化器外科 有留医師)
  • 4. KSCC1602
  •  70歳以上の切除不能進行・再発結腸・直腸癌患者を対象としたTFTD(TAS-102)とBevacizumabの同時併用療法第Ⅱ相臨床試験
  • (外科・消化器外科 有留医師)
  • 5. KSCC1701
  •  高齢者進行・再発胃癌に対する1次治療としてのS-1+ラムシルマブ療法の多施設共同第Ⅱ相試験
  • (外科・消化器外科 有留医師)
  • 6. JACCRO-CC-13AR
  •  「RAS野生型進行大腸癌患者におけるFOLFOXIRI+セツキシマブとFOLFOXIRI+ベバシズマブの最大腫瘍縮小率(DpR)を検討する無作為化第Ⅱ相臨床試験」におけるバイオマーカー研究
  • (外科・消化器外科 有留医師)
平成28年10月より
  • 1. KSCC1401
  •  切除不能KRAS野生型大腸癌に対する1次療法としてのセツキシマブ+IRIS療法に関する第Ⅰ/Ⅱ相互臨床試験
  • (外科・消化器外科 有留医師)
  • 2. KSCC1601
  •  局所進行胃癌・食道胃接合部癌に対する術前化学療法としてのS-1+オキサリプラチン併用療法の有効性・安全性について検討する第Ⅱ相互臨床試験
  • (外科・消化器外科 有留医師)
  • 3. KSCC1501A
  •  化学療法末治療のHER2陰性進行・再発胃癌に対するオキサリプラチン+S-1療法について検討する第Ⅱ相互臨床試験
  • (外科・消化器外科 有留医師)
平成26年10月より
  • 1. KSCC1402/HGCSG1402
  •  切除不能・再発大腸癌患者におけるレゴラフェニブによる疲労・倦怠感に対する経口ステロイド剤予防治療の検討
  • (外科・消化器外科 有留医師)
  • 2. 血中マイクロRNA・サイトカインの測定による腎細胞癌診断および予後予測マーカーの研究 -多施設共同研究―
  • (泌尿器科・小児泌尿器科 伏谷医師)
  • 3. KYUCOG-1401
  •  転移性前立腺癌に対するGnRHアンタゴニスト単剤療法とGnRHアゴニストCAB療法のランダム化比較試験
  • (泌尿器科・小児泌尿器科 伏谷医師)
平成26年3月より
  • 1. KSCC1301
  •  根治切除可能な進行下部直腸癌に対する術前化学療法としてのSOX療法とmFOLFOX6療法の有用性の検討 -ランダム化第Ⅱ相臨床試験-
  • (外科・消化器外科 有留医師)
  • 2. KSCC1303
  •  StageⅢ結腸癌に対する術後補助化学療法としてのS-1+Oxaliplatin(C-SOX)療法の効果・安全性確認試験
  • (外科・消化器外科 有留医師)